土木の話題 2「土木の日、道の日etc.」

土木の日、道の日etc.

7月7日は何の日?と聞かれたら、大多数の方は七夕(たなばた)と答えるのではないかと思いますが、
土木関係者にとっては、覚えてなければならない大事な記念日でもあります。
北海道では、七夕も7月7日は函館や根室などだけで、8月7日という地域も多いのですが、この記念日は、七夕伝説にも絡めて日にちが決められたので、知らない人もクイズだと思って何の日か考えてみてください。
正解は、「川の日」です。天の川を挟んで離れ離れに引き裂かれた織姫と彦星が年に一度七夕の時だけ会えるという有名な物語にちなんで、国土交通省が指定した記念日で、毎年、水辺に親しみを持ってもらうための取組である「水辺で乾杯」キャンペーン(MIZBERING(ミズベリング))が実施されます。

もう一問、記念日あてクイズです。「土木の日」は何月何日でしょう?
「土木」という字をじっと見続けていると答えの数字があぶり出しのように浮かび上がってきます。
わかりましたか? 土 ⇒ 十一、木 ⇒ 十八 で11月18日です。

さらに続いては「橋の日」。「イチゴの日」、「肉の日」、「砂糖の日」と甲乙つけがたい超サービス問題です。
言わずともわかると思いますが、8月4日です。似たような語呂合わせに「杭の日」(9月1日)がありますが、こちらは「防災の日」(1923年9月1日の関東大震災を記念)の陰に隠れてほとんど話題に上ることはありません。

こうした記念日の由来を見ていくと我が国の伝統の一端が感じられて面白いですね。
縁起物の鯛(めでたい)、スルメ(寿留女)、昆布(子生婦)などのしきたり、風習の中に歴史を超えて生き残っている駄洒落文化と相通じるものを感じます。

さて、土木の話題という観点から、最後に外せない大事な記念日が一つあります。
それは、「道の日」です。
やはり国土交通省が制定し、毎年、この記念日に道路を利用した様々なイベントを展開しているので、それなりに世の中で知られているのでは?と思いますが、知らない方は、いつだろうと語呂合わせに頭を巡らせてしまうかも。でも、語呂合わせは無駄な努力に終わりそう。
なぜならば、大正9年8月10日に我が国初の本格的な道路整備の長期計画である第1次
道路改良工事が実施されたことにちなんで8月10日とされたからです。

ともすれば、行政や業界の行事として見られがちなこのような記念日が、ふだんは注目されることなく私達の生活や産業を下支えしている道路や橋などの公共土木施設の縁の下の働きを多くの人々に見直してもらう機会になればと願ってやみません。                                   (文責:小町谷信彦)  2018年7月第1号