三弦橋(さんげんきょう)

 三弦橋は、大夕張ダムの建設時に水没することになった下夕張森林鉄道・夕張岳線の移設補償により建設された橋梁6橋のうち、最大のもので堤体のそばに位置する第1号橋です。
規模は鋼重450t、全長381.80m(最大支間77m、7連)の長大さは全国の森林鉄道でも他に例がありません。
1958年(昭和33年)に完成し、単線鉄道橋として使われましたが、1963年(昭和38年)に、林道整備が進みトラック輸送に切り替わったことにより、わずか6年で廃線となりました。
 三弦橋という名称は、三弦トラス構造に由来します。上弦材が1本、下弦材が2本の断面が三角形で、四角錐を連ねた特異な形状のこの構造は、鉄道橋としては世界的にも珍しく、建設費用を低減し、夕張岳を背景とした自然景観との調和にも配慮して採用されたと言われています。美しいスタイルのトラス橋は、この地区にあった郵便局の消印にも使われ、シューパロ湖のシンボルとして親しまれてきました。

(写真提供:北海道開発局札幌開発建設部夕張川ダム総合管理事務所
見出し写真:北海道開発局札幌開発建設部ホームページから)

完成当時の三弦橋

大夕張ダム二股変電所と三弦橋

水没直前の三弦橋

2014年4月17日撮影

2015年1月28日撮影

2015年1月28日撮影

2015年1月28日撮影