コロナがもたらした近未来をDXで加速させる
若い皆さんが肌で感じているように、新型コロナは、近未来をいきなり引き寄せました。これによって、あらゆる企業が新しい時代への勝ち残りをかけて様々な取り組みを進めている状況です。
生産年齢人口の減少による深刻な人手不足に加え、建設現場では完全週休2日制や時間外労働の上限規制の適用などで、1人当たりの労働時間も今後大きく減っていきますが、ここで注目されているのが「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)」です。
当社でもICTを活用した施工のi-Constructionに取り組んできましたが、今は建設DX時代の到来ととらえ、2021年5月に開設した建設DXルームのさらなる活用に向け2022年にはスタッフを常駐化し、2023年には当社独自の建設DXモデルの確立を目指します。
地域貢献を通して「ここで働く意義」を創る
最近の若い方は、企業や仕事がどのように社会や地域に貢献しているかをとても重視していると感じます。サラリーや休日が多いにこしたことはないでしょうが、それ以上に「自分がそこで働く意味」を大切にしているという点で、その思いに応えられる企業でありたいと思っています。
さて、昨今は、企業も地球市民としての社会的責任が問われる時代になり、当社は国連が推進する「SDGs(持続可能な開発目標)」を支持し「SDGs宣言」を行いました。建設業はこれまでも、交通や物流を支える道路や自然災害から人命財産を守る防災事業など、市民生活の基盤を築くことによって、大きな社会貢献を果たしてきたと考えていますが、今後はさらにこの建設業を中心としつつ、未来を展望した新規事業、そして社会貢献活動を含めた総合的な企業活動を通して、様々な社会的課題の解決に貢献していきたいと考えています。
とりわけ、江別とともに歩んできた地域密着型企業として地域貢献には力を注ぎ、「防災」、「環境」、「教育」を3つの柱とする活動を実施しています。具体的には、「防災」に関しては、十数年来、江別市の要請に応えて、テントや投光器、排水ポンプ、ストーブなどを災害時の備えとして提供しています。また本社には、停電時の備えとして非常用電源設備、断水時の備えとして地下水供給設備があり、災害時の地元住民への支援体制が整えられています。なお、飲料水の供給も計画しております。「環境」については、「公益財団法人草野河畔林トラスト財団」が保有する都市近郊の河畔林の保全や自然保護思想の普及啓発活動に要する経費を毎年数千万円ほど資金援助しています。「教育」に関しては、地元江別市に立地する「立命館慶祥中学校・高等学校」に毎年寄付を行っているほか、小中学校のキャリア教育の一環として出前授業や現場見学会などを実施し、札幌の大学(工学部)でも出前講義を行っています。
2035年に当社は創業百年を迎えますが、こうした地域貢献、社会貢献活動を通して「あの会社はすごいね」「いい会社だね」と言っていただける企業を目指してまいります。
未来を拓くチャレンジ、新規事業の模索
当社は、2017年に経済産業省「地域未来牽引企業」に選定され、SDGsに寄与する農業生産事業、太陽光発電事業(合弁会社)などの新規事業にチャレンジしてきました。さらに現在は「ナノセルロース」による新素材開発にも取り組んでおります。ナノセルロースは、パルプ系とバクテリア系がありますが、バクテリア系のナノセルロースを製造しているのは国内外で当社のみであり、将来性が期待されています。
企業の核となる建設事業は地域密着、先を見据えた新素材事業はグローバル展開という両面で、地域と地球に貢献していければと思っています。
良い会社の実現に向け、できることを進める
当社の組織を必要以上に大きくしようとは考えていません。それよりもスタッフ一人ひとりを一騎当千に育て、少数精鋭でやっていきたいと思っています。
会社を支えているのは、やりがいと情熱を持って働いてくれるスタッフたちです。スタッフファーストを大きな方針として、経営状況に左右されずにスタッフに安定した給与を保証する年俸制の採用、建設業界の先陣を切っての完全週休二日制の導入、配偶者手当・子供手当は主婦として家庭を支えている方も対象とし、働きやすい職場づくりを目指した「働き方改革」を進めてまいりました。2020年度からは社員のモチベーションアップと「チーム草野」の絆の強化を目的として、職員同士がお互いに良かった点を褒め投票するピアボーナス制度を導入しました。
このように今できることを考え、積極的に実行していくことが、夢の実現に近づく大きな一歩になるはずです。ぜひ私たちと一緒に、明るい未来の扉を開いていきましょう。